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 えっ、小鳥がクモに食べられちゃうの? 神奈川県平塚市郊外で、ナガコガネグモの巣に野鳥「セッカ」がかかり、今にもクモに襲われそうな珍しい場面が撮影され、話題を呼んでいる。

 撮影した同市の主婦、鈴木真由美さん(57)によると、8月末、同市西部の農道脇の草地で、セッカの幼鳥5、6羽を発見。うち一羽の動きがおかしいのに気づき、駆け寄ったところ、クモの巣にかかって動けなくなっていたという。

 ふだんはセッカがクモや昆虫を食べる側で、「逆の立場にとても驚いた」と鈴木さん。慌てて近くの雑草を引き抜いてクモの巣を払ってやると、幼鳥は草陰に逃げていったという。

 セッカは本州以南に分布し、県内では夏に見られる野鳥。農耕地や河原、土手などの草地に生息し、クモの巣で葉を縫い合わせて作った巣で子育てする。おとなでも全長約12センチ、体重10グラムほどで、巣立ちしたばかりの幼鳥は、さらに小さく、飛ぶ力も弱い。

 クモの方は、ナガコガネグモのメス。相模原市立博物館の木村知之学芸員によると、沖縄でオオジョロウグモがシジュウカラを捕食するなど、クモが鳥を食べる例もないわけではない。しかし、体長2~3センチのナガコガネグモが鳥を捕食した例は聞いたことがなく、鳥が巣にかかる様子も初めて見るという。「極めて珍しい写真。もしかすると偶然にかかって獲物でなく異物と判断し、網が大破する前に切り離そうとしたのかもしれません」とみる。(足立朋子)