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 川崎市幸区の老人ホーム「Sアミーユ川崎幸町」で高齢者3人が相次いでベランダから転落死した問題で、昨年12月31日に転落した女性(当時96)は、居室とは異なる部屋から落ちたとみられることが市への取材でわかった。女性は日常生活で介助が必要な要介護度3で、県警は詳しい経緯を調べている。

 市や施設によると、同日未明、601号室で就寝中の入所者が目を覚まし、サッシが開いていたため、ナースコールを押した。駆けつけた当直の職員が、同じ6階の廊下を挟んで向かい側にある609号室の女性がいないことに気がついた。601号室のベランダから下を見ると、裏庭に倒れている女性を発見。午前2時9分に119番通報した。601号室の部屋の鍵は開いていたという。

 ベランダの柵は高さ約120センチ。踏み台になる椅子などはなかったとされる。市は、609号室の女性は施設内の廊下を通って601号室に入り、ベランダから転落したとみている。

 一方、ほかの2人は4階から転落し、同じ裏庭で見つかった。うち1人の女性(当時86)が転落した昨年12月9日は、4階のベランダでパイプ椅子が見つかったという。施設は3件とも「県警の現場検証の結果、転落による事故」とする報告書を市に提出していた。

 廊下から居室に出入りするドアの施錠は、入所者の判断に任されている。入所者と家族に鍵を渡しているほか施設内でも保管しており、緊急時の対応などのため職員が持ち出せる。