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 アニメーションの表現にはこんな可能性があったのか!と驚かされる作品に出会いました。12日に閉幕した第72回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門に出品された人形アニメ「Anomalisa」です。

 「マルコヴィッチの穴」「エターナル・サンシャイン」などを手がけた奇才チャーリー・カウフマン脚本・監督(監督はデューク・ジョンソンと共同)による初の長編アニメという触れ込みからトリッキーなものを予想していましたが、アニメならではの仕掛けが二つ、そして人形アニメでしかできない裏技が一つ使われていて、それが単なる表現のお遊びでなく、ドラマとテーマに深く結びついているというアッパレお見事な出来栄えです。

 主人公は渋い中年男マイケル。カスタマーサービスについて著書のあるひとかどの専門家で、講演のため訪れた街のホテルで物語は展開します。まず目をひくのは人形のデザイン。表情がリアルでアニメ的誇張がほとんどないのに、左右の目とこめかみにかけて横線が走ってます。人形アニメの知識がある人ならすぐ、置き換えパーツの境目だと気づくでしょう。つまり顔の上半分と下半分のパーツのパターンを数多く作っておき、コマごとに置き換えて撮影して、二つのパーツの組み合わせによって人形の表情を変化させるワケですが、昨今はデジタル技術で境目を消すのが普通です。なので「頭が少し大きめのプロポーションがサンダーバードっぽいから、そのオマージュかいな? マイケルの顔もジェフ・トレーシーに似てなくもないし。いやいや、サンダーバードの人形はそんなとこに線はないでぇ……」などと、余計なことを考えてしまいます。しかし、この線には理由があったのです!(これが“裏技”)

 飛行機の隣の客、タクシーの運…

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