【動画】堤防決壊から一夜明けた常総市と浸水した常総市役所、土砂崩れのあった鹿沼市日吉町=野津賢治撮影
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 北関東や東北を中心に降った記録的な豪雨で、茨城県常総市は11日午後、22人が行方不明になっていると発表した。栃木県では2人の死亡が確認された。宮城県大崎市では同日午前、堤防が決壊し、広い範囲に浸水被害が出ている。同県栗原市で1人が死亡し、1人が行方不明。気象庁は宮城県に大雨の特別警報を出し、警戒を呼びかけた。

 鬼怒川の堤防が決壊した常総市の災害対策本部は11日午前、行方がわからない人が10日夜の時点から13人増えて計25人になったと発表したが、午後になって3人に連絡がとれ、22人になった。警察によると、8歳の子どもが含まれているという。市東部の大半が浸水し、東部地区1万1600世帯のうち床上浸水が4400世帯に上った。

 栃木県警は11日、栃木県鹿沼市日吉町の土砂崩れ現場で10日夜に見つかった女性の死亡を確認したと発表した。行方不明になっていた小林フミ子さん(63)で、死因は窒息だった。また同県日光市で排水管を点検中、管に落ちて重体となっていた社会福祉法人職員の佐藤悦史さん(25)が死亡した。

 宮城県では10日夜から非常に激しい雨となり、気象庁は11日午前3時25分、宮城県に大雨の特別警報を出した。同県によると、大崎市内を流れる渋井川の堤防が11日朝に決壊。広い範囲が浸水し、同市古川西荒井地区で少なくとも約430世帯1200人が孤立した。県警によると、同県栗原市で水没した車を発見。車内から同市内の団体職員、高橋ひとみさん(48)が見つかり、死亡が確認された。ほか1人が行方不明となった。

 朝日新聞のまとめでは、関東と東北地方で11日正午現在、少なくとも1万3千人が避難している。

 気象庁によると、東北地方は10日夜から11日昼前まで、日本海にある温帯低気圧の影響で湿った空気が流れ込み、大気の状態が不安定で、激しい雨を降らせる積乱雲が発達しやすい状態が続いた。さらに、台風17号が東北地方の東側の太平洋上を北西寄りに進んだため、湿った空気が流れ込んで帯状の雨雲が発達。断続的に激しい雨を降らせた。

 6日の降り始めからの総雨量は同県丸森町で573ミリ、仙台市泉区で433ミリに達し、気象庁は河川の氾濫(はんらん)や土砂災害への警戒を呼びかけている。茨城と栃木に出していた特別警報は11日昼までに解除された。

 交通機関への影響も続いた。山形新幹線が福島―新庄間で運転を見合わせ、在来線は11日午前6時時点で東北や関東各地の24路線で運休が出た。茨城県常総市の氾濫現場付近を通る関東鉄道常総線は線路が水没し、栃木県壬生町内の東武宇都宮線では橋桁が流されて運転見合わせが続いた。いずれも復旧に時間がかかるという。

 厚生労働省によると、11日午前6時の時点で、栃木・茨城両県の計8病院・診療所が浸水。うち栃木県の4診療所は床上浸水で、診察できない状態となった。

各地の主な被害(朝日新聞まとめ)

【茨城県】

・安否不明者 22人

・けが人 8人

・避難者 5435人

【栃木県】

・死者 2人

・けが人 2人

・避難者 1134人

【宮城県】

・死者 1人

・行方不明者 1人

・けが人 1人

・避難者 2014人