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 「おにぎりが届いて本当に助かった」――。記録的な豪雨で大きな被害を受けた茨城県や栃木県などには、当日の10日夕から食料品や毛布など様々な支援物資が届き、避難所で一息つく被災者も多かった。素早く支援に動いたのは、独自の流通網を持つコンビニ大手や総合スーパーだ。

 セブン&アイ・ホールディングスは被災翌日の朝7時に、被害が甚大だった茨城県常総市の避難所10カ所におにぎり6千個を届けた。12日中には新たに1万個を届け、肌着や靴下、毛布など計約7千点も配る計画。すべて無償だ。

 東京都千代田区のセブン&アイ本社にプロジェクトチームが立ち上がり、被災地の自治体などと連絡を取りながら、必要な物資や数量を決めていく。おにぎりは近隣の生産工場から集め、通常の配送用トラックを被災地に向かわせた。

 コンビニやスーパー大手の多くは、自治体と緊急物資に関する「災害協定」を結んでいる。無償で物資を提供する一方、危険地帯の道路を迅速に通してもらい、お店の営業を続けられるメリットなどがある。2011年の東日本大震災以降、各社は社内の防災マニュアルを見直し、災害時の「初動」を研究してきた。

 ローソンは協定先の宮城県に連絡し、大崎市内の小学校に物資を運ぶことを11日午後2時半ごろに決定。その2時間後には、仙台市内の物流センターから10トントラック1台がカップ麺2千個と飲料水を届けた。

 「過去の震災では物資が余ることもあった。本当に必要なものを届けることが大切」とするのはイオングループ。おにぎりなら4千個から120個まで、自治体の要請ごとに細かく選別して届けた。歯ブラシや簡易トイレ、生理用品などのリクエストにも対応。復旧支援のボランティアの派遣も検討しているという。

 他にも、冠水で数十人が取り残された常総市のスーパー「アピタ石下店」を持つユニーグループ・ホールディングスやファミリーマートなど、「地域のインフラ」となった流通企業が続々と支援している。(西尾邦明)