【動画】激しく噴煙が立ちのぼる阿蘇山の火口付近=気象庁提供、高橋伸竹撮影
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 気象庁は14日、阿蘇山(熊本県)で午前9時43分ごろに噴火が発生し、噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)からレベル3(入山規制)に引き上げたと発表した。また、8月に導入した噴火速報を初めて発表した。噴火が起きた中岳第1火口から半径約2キロの範囲では、噴火に伴って大きな噴石が飛散する可能性があるとして警戒を呼びかけている。県や県警阿蘇署によると、午後1時現在、人的被害は確認されていない。

 気象庁によると、この噴火で、噴煙が火口から約2キロの高さまで上がり、大きな噴石の飛散も確認されたという。1979年9月以来の比較的規模の大きな噴火という。火砕流が発生した可能性もあるという。

 熊本県が設置した災害警戒本部によると、山上広場や火口の西約3キロの草千里ケ浜にいた観光客は全員が下山したほか、登山客についても全員の下山を確認している。草千里ケ浜にある阿蘇火山博物館やレストランなどの職員約40人が残っていたが、正午ごろまでに博物館の職員数人を残して下山を始めた。

 同本部によると、午後4時までに阿蘇市や南阿蘇村で多量の、高森町ではやや多量の、熊本市や菊池市、大津町などでは少量の降灰が予想されるという。阿蘇市中心部から中岳・高岳山頂への登山口のある北側の仙酔峡、西側の草千里ケ浜に向かう県道、南側の夜峰山付近の県道などが通行止めとなっている。

 阿蘇山で噴火警戒レベルが3に引き上げられるのは、2007年12月にレベルが導入されて以来初めて。14年8月に、火山活動の高まりを受けて、レベル2に引き上げられる状態が続いていた。レベル3に引き上げられたことに伴い、立ち入り禁止の範囲が、中岳第1火口の半径約1キロから約2キロに広がったほか、道路状況などによっては半径2キロの外側で立ち入りが規制されている場所もある。県は半径約4キロの範囲で注意を呼びかけている。

 阿蘇山の中岳第1火口では昨年11月以降、活発な火山活動が続いていたが、6月以降は活動が低調になっていた。9月10~11日にはごく小規模な噴火が発生し、噴煙が火口から約500メートルまで上がった。9月8日の観測では、火口直下のごく浅い場所で発生する、阿蘇山特有の火山性微動(孤立型微動)が843回あり、火山性地震も167回あった。