【動画】安全保障関連法案に反対する人々が車道をふさぎ抗議=井手さゆり撮影
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 安保関連法案に関する地方公聴会が16日、横浜市のホテルで開かれた。関心の高い重要案件の審議の際、国会法では衆参の委員会が公聴会を開き、学識経験者らに意見を聴くことができる。ただ、過去には開催日に採決されたこともあり、出席した委員らから「アリバイ作りではないか」との批判が相次いだ。

 「横浜地方公聴会は慎重で十分な審議のための会ですか。採決のための単なるセレモニーですか」

 公述人の水上貴央弁護士が意見陳述の冒頭、鴻池祥肇委員長に迫った。質問する側の野党委員も「地方の声を審議に生かすべきだ」「もっと前に開くべきだ」と代わる代わる訴えた。

 本来は審議の参考にするために行われる公聴会だが、公聴会で出た意見を反映し、法案が修正されるケースはほとんどない。

 日の丸・君が代を国旗・国歌とする国旗・国歌法案の審議では、国会で開かれた中央公聴会と同じ日に、参院特別委、本会議で可決。特定秘密保護法案も衆参とも、地方公聴会の翌日に特別委で可決された。

 安全保障関連法案では衆院特別委が7月6日にさいたま、那覇両市で開き、13日に国会で中央公聴会を開いた。委員会の可決は15日。中央公聴会で公述人を務めた山口二郎・法政大教授は当時の取材に「意見を聴いた上でもう一度審議し、反映させるプロセスがほしい」と話した。

ホテル周辺、一時騒然

 横浜市の地方公聴会終了後、ホテル周辺は、参院特別委の締めくくり総括質疑のため国会に戻る委員らの行く手を阻もうとする市民らと警察官がもみ合いとなり、一時騒然となった。

 16日午後3時50分過ぎ、公聴会に参加した議員が乗っていると思われる黒い乗用車がホテルから走り去った。その直後、後続の車の通行を阻もうと、歩道と車道の間で腕を組み合ってびっしり並んだ警察官の間を、市民らが次々にすり抜けていく。「絶対通すな」「逮捕だぞ」と叫ぶ警察官ともみ合いながらも、約100人が車道に寝そべり、あっという間に行く手をふさいだ。

 寝そべった市民らを起こしても、歩道から飛び出た別の人たちが車を囲んでいく。結局、数台の車が100メートルほどの道を通り抜けるのに約40分間かかった。

 「強行採決、絶対反対」と訴え続けた東京都渋谷区の無職長島結さん(44)は「安保法案が採決されないようにという一心だった」と話した。

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