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 安全保障関連法案の閣議決定から4カ月。防衛政策を大きく転換する法案に対して、世代や立場を超え、多くの人々が反対・抗議の声をあげた。

 16日午後6時過ぎ、東京・永田町の参院議員会館前。「立憲デモクラシーの会」の共同代表、樋口陽一・東大名誉教授(憲法)はマイクを握り、国会議員にメッセージを投げかけた。「議員一人ひとりが歴史に対する責任を持っている。全国民の立場に立ち、良心に照らして投票して欲しい」。同会は昨年4月、憲法9条をめぐる政府解釈の変更を進める安倍政権に危機感を抱いた法学者や政治学者らで結成した。

 研究者の抗議の動きは広がり、6月には「安全保障関連法案に反対する学者の会」が結成された。発起人はノーベル物理学賞の益川敏英・京大名誉教授ら。今月16日までに約1万4千人の学者が加わり、一般市民も約3万人が賛同した。

 京大では、教員や学生らが「自由と平和のための京大有志の会」を7月に発足させた。「戦争は、防衛を名目に始まる」の書き出しで始まる声明書はネットに広く転載された。全国各地の大学にも広がり、与党・公明党の支持母体である創価学会の池田大作名誉会長が創立した創価大でも8月、「有志の会」ができ、法案反対を表明している。

 街頭での抗議行動には労組団体のほか、多くの市民が合流した。国会前で毎週金曜夜に集まる学生団体「SEALDs(シールズ)」に触発され、関西地方には「SEALDs KANSAI」ができ、中高年世代による「OLDs(オールズ)」や「MIDDLEs(ミドルズ)」も結成。母親が集まった「安保関連法案に反対するママの会」は7月、高校生らによる「ティーンズ ソウル」は8月に東京・渋谷などでデモをした。

 集団的自衛権の行使を認める安保法案に、山口繁・元最高裁長官は今月、「違憲だと言わざるを得ない」との考えを明らかにした。元裁判官75人も今月15日、「黙っているわけにはいかない」と反対を表明。医師や看護師のグループも反対を訴えている。

 日本民間放送労働組合連合会は16日、「『戦争法案』採決強行は許されない」との声明を発表した。(西本秀豊秀一

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