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 終戦直後に連合国軍総司令部(GHQ)に接収され、羽田空港として使われた土地の所有権が、国と接収前の住民のどちらにあるかが争われた訴訟の控訴審判決が18日、東京高裁であった。綿引万里子裁判長は「所有権は住民にある」とした一審判決を変更し、「所有権は国にある」と判断。国側の逆転勝訴を言い渡した。

 裁判では、所有の意思を持って20年間占有を続ければ所有権を得られると定めた民法の「時効取得」が成立するかが争点となった。一審判決は「国に所有の意思はなかった」としたが、高裁判決は「国はGHQの要求で、法的根拠も契約もなく占有した。所有の意思がないと証明されたとは言えない」と判断した。

 争われたのは東京都大田区の羽田空港付近の土地(計約5350平方メートル)で現在は空き地。1945年9月、GHQが一帯の住民を強制退去させて接収。52年に日本に返還された後は、国が羽田空港として使った。所有権が住民のままになっていた土地の一部について、国が所有権を国に移すよう求め提訴していた。