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 京都市は10月から、家庭や職場が正しく分別せずに出したごみの袋を開け、出した人を特定する開封調査を始める。分別は義務になり、罰則はないが違反すれば行政指導の対象になる。ごみの減量が狙いだが、プライバシー保護の観点から慎重さを求める声もある。

 今月半ばの朝7時半。京都市ごみ減量推進課の職員が下京区の住宅街に立ち、ごみ出しをする住民に次々とチラシを配った。「しまつのこころ条例スタート」。ごみの開封調査を定めた改正条例が10月1日から始まるという知らせだ。

 「開封までせなあかんもんやろか。作業する職員も大変やし、されるのも気が悪い」。チラシを受け取った主婦(75)はぼやく。

 調査の手順はこうだ。

 ごみ収集の際、分別できていないごみがあれば「違反シール」を貼り、その場に残す。なお繰り返されるようなら、市内7カ所にある環境事務所に持ち帰って封を開け、郵便物や請求書から違反した人を特定。職員が家を訪ね、事情を聴きつつルールを説明する。

 それでも改善されなければ「勧告」「命令」と段階を踏み、そのつど指導。企業や大学など団体については、改善が見られなければ何らかの方法で名前を公表する。ただし罰則規定はなく、過料は徴収しない。

 京都市は、「燃やすごみ」「缶・びん・ペットボトル」「プラスチック製容器包装」など26品目の分別を求めてきた。改正条例により、分別は「協力」から「義務」に変わる。

 特に力を入れるのが、燃えるごみに混入するチラシや包装紙を「雑がみ」に、プラスチックのトレーやボトルを「資源ごみ」に分別してもらうことだ。3年前、資源ごみを抜き打ち調査すると、別のごみの混入率は品目ごとに1~2割あった。リサイクルの徹底がごみ減量の解決策とみて、開封調査に踏み切った。

 市はごみの量をピーク時の2000年度の82万トンから、20年度までに年間39万トンに減らす目標を掲げる。当初は順調に減ったが、11年度からほぼ横ばい。財政も苦しく、清掃工場を5施設から3施設に集約したが20年度以降は大規模改修に順次迫られる。そのため、2施設で処理できる量まで減らすことが急務という。

 市の担当者は「京都は『始末(倹約)する』『もったいない』という美学、哲学が根強く残る街。市民の認識を高めるのが狙いで罰するのが目的ではない」と説明。プライバシー侵害の懸念には「開封して得た個人情報は厳重に管理し、十分配慮する」と話す。

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