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 暴力をふるう夫から逃れ、その後知り合った男性との間に生まれた娘の出生届を33年間出さなかった神奈川県内に住む女性に、藤沢簡裁(町田俊一裁判官)が戸籍法違反で過料5万円の決定を出した。代理人弁護士が明らかにした。女性は24日に横浜地裁に即時抗告する。

 決定は8月7日付。代理人の南裕史弁護士によると、女性は1980年、夫の暴力から逃れるため、籍を抜かないまま、九州地方から神奈川県内へ移り住んだ。82年に新たな交際相手との間に娘が生まれたが、民法772条に「婚姻中に懐胎した子は夫の子と推定する」との規定があるため出生届を出さなかった。

 夫との離婚は昨年成立。娘が戸籍がないことに悩んでいたため、今年6月に役所へ出生届を出した。戸籍法は出生後14日以内に届けるよう規定しており、自治体から期間超過の通知を受けた簡裁が「届け出期間を過ぎた正当な理由がない」として過料の決定を出した。