天皇、皇后両陛下は25日、和歌山県田辺市内で、4年前の紀伊半島大水害で被災し、身内を亡くした県内の男女6人と懇談した。「おつらかったでしょう」と一人ひとり丁寧にいたわりの言葉をかけて回った。

 2011年9月に起きた紀伊半島大水害では、和歌山県で56人が犠牲になり、今も5人が行方不明のまま。奈良、三重両県でも死者16人、行方不明者は11人に上る。両陛下は発生当初から心を寄せ続け、お見舞いを望んでいたといい、今回、毎年出席している国民体育大会が和歌山で開催される機会をとらえて実現した。

 天皇陛下は、母と妻を失った山本頼路(よりみち)さん(46)に「お寂しいこととお察しします。どうぞ元気でこれからの道を進んでいかれるよう願っています」と語りかけた。皇后さまは、県内最多の28人が亡くなった那智勝浦町の寺本真一町長(62)から「娘が流されたと妻から連絡を受けたが、町のために頑張らねばと決意しました」と当時の状況を聞き、「おつらい決断でしたでしょう。どんなお気持ちでいらしたか……」と気遣った。(伊藤和也)