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 大阪市は30日、指導や研修を重ねても仕事上のミスが改善されないとして、職員2人を民間の解雇にあたる「分限免職」にしたと発表した。橋下徹市長の主導で制定された職員基本条例の処分要綱に基づく分限処分は初めて。不祥事での懲戒処分や病気での長期療養などが理由の分限免職ではなく、「能力不足」での免職は異例だ。

 市によると2人は、都市整備局の男性職員(43)と港湾局の男性職員(33)。パソコンでの数字の入力間違いなど初歩的なミスを繰り返したり、昼休みの時間を守らないなどの問題があったとされ、5段階の人事評価で2013年度から2年連続で最下位の区分だった。1年以上前から指導してきたが改善がみられなかったとしている。港湾局の女性職員(46)も上司への報告を行わないなどの問題があるとして条例に基づき、降任処分とした。

 条例では、人事評価で最下位区分(全体の5%)が2年続いた職員らを対象に、職場での3カ月間の指導▽外部講師による3日間の研修と職場での3カ月間の指導▽処分の可能性を伝える警告書の交付や1カ月の指導観察――などを段階的に実施。その上で仕事上の問題が改善されなければ分限処分にすると定める。

 橋下氏はこれまで問題のある職員について「税金で飯を食わせる必要はない」などと語り、分限処分に積極的な考えを示していた。 立命館大学の鵜養(うかい)幸雄教授(行政学)は「分限処分の目的は組織全体の公務の能率を上げること。職員間に処分への不満や不安が広がるだけなら能率はあがらない。処分の前提となる評価の客観性が担保されることが大事だ」と話す。