【動画】奄美大島で進むマングース駆除
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 鹿児島県奄美大島で、希少動物を襲う外来生物フィリマングースの駆除が進んでいる。捕獲のプロ集団「奄美マングースバスターズ」らの活躍で、推定生息数は100頭以下と、ピーク時の100分の1に。今年度から切り札の探索犬も増強し、世界でも珍しい「完全排除」が視野に入ってきた。

1万頭が100頭以下に

 奄美大島で30頭のマングースが放たれたのは1979年。ハブやネズミの駆除が目的だったが、昼行性のマングースが夜行性のハブなどを食べることはあまりなかった。マングースが代わりにエサにしたのが、国の特別天然記念物アマミノクロウサギや、アマミトゲネズミなど在来の希少動物だった。

 「貴重な生き物が絶滅する」。自然保護関係者の指摘を受け、駆除が始まった。当初は1頭あたり数千円を民間人に払うかたちで進めたが、生息域を広げたマングースを根絶するには、計画的に捕獲を進めることが不可欠だ。そこで2005年度、環境省の委託を受けた専従12人の「奄美マングースバスターズ」が発足し、活動を始めた。

 隊員らは島全域に約3万個のワナを張りめぐらせ、最初の2年間で約5300頭を捕獲。これまでの累計捕獲数は民間も含め3万2千頭を超えた。ピークの00年に1万頭と推定されていた生息数は現在、100頭を切ったとみられている。

44人の「バスターズ」活動

 バスターズの隊員は現在44人。林業や地籍調査など山に入る仕事に就いていた人もいれば、飲食業から転じた人もいる。隊員は毎朝8時過ぎ、奄美市の事務所などで担当区域を地図で確認し、島の各地へ散る。任務は、森の奥深くまで設置したワナのチェックだ。

 隊員歴10年の福留隆行さん(43)も市内の森へ。木に巻いたピンク色のテープを目印に、鎌でやぶをはらい、毒蛇ハブがいないかを確かめながら進む。

 「本当に危ないからね」と福留さん。昨年6月には仲間の1人がハブにかまれて入院した。単独行動のため、万一の際も助けてもらえる場所まで自力で歩くしかない。ハブ対策の強化樹脂製の長靴と、イノシシを狙う猟師に撃たれないための鈴は欠かせない。

 ダニやブヨ、豪雨後の土砂崩れ、夏の熱中症……。危険と隣り合わせの亜熱帯の森で、塩化ビニール管のワナを1日60個ほど確認する。この日かかっていたのはネズミばかり。福留さんは「マングースはめったに捕れなくなった。活動の成果です」と笑った。環境省によると、駆除が進むにつれて毎年の捕獲数は減り、昨年度は71頭だった。

 隊員は捕獲と並行し、希少動物…

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