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 のどの奥のがんは、喫煙や飲酒の影響で発生することが多いとみられてきたが、ヒトパピローマウイルス(HPV)のかかわりも高いことがわかった。がん研究会がん研究所などのチームが、8日から名古屋市で開かれている日本癌(がん)学会で発表する。

 HPVは子宮頸(けい)がんの原因として知られるが、中咽頭(いんとう)がんなどへの影響も注目されるようになってきた。そこで、チームは、119人の中咽頭がんのがん組織を調べたところ、計74人のがん細胞でHPVの感染がみられた。HPVには100種以上のタイプがあるが、子宮頸がんを起こすことで知られる16型が85%をしめていた。HPVが中咽頭がんを起こしたとチームはみている。

 74人の内訳は、男性59人、女性15人。「HPVは関係ないと思っている男性がいるかもしれないが、そうではない。米国ではHPVワクチン接種を受ける男性もいる」と、チームの古田玲子さん(現・北里大教授)は話す。

 中咽頭がんでもHPV感染があるタイプは、放射線や化学療法の効果が高いといわれている。HPV感染の有無でがんのタイプを分けて、治療効果をみる研究が進めば、治療法の選択が変わる可能性があるという。(瀬川茂子