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 ノーベル医学生理学賞の受賞が決まった大村智・北里大特別栄誉教授(80)は6日午前、東京都内の自宅前で報道各社の取材に応じ、「もともとノーベル賞を頂くとは思っていなかったので、(昨日は)驚いていたが、朝起きて本当にもらえたんだなという実感になった」と喜びを語った。

 紺色のスーツに、えんじ色のネクタイ姿。「ノーベル賞をもらうために仕事をしていたわけじゃないけど、人のため、世のためとやってきた。それを認めてもらえた喜びはある」と振り返った。

 受賞が発表された5日は深夜に帰宅。寝床に入った後も、今後の取材の想定問答などを考えていたら深く眠れず、6日は午前6時に起きたという。自宅には祝福の電話が続き、段ボール箱に詰められた電報や、コチョウランなどが次々と届いた。

 15年前に亡くした妻の文子さんの仏前にも報告したという。「妻は早くから『あなたはノーベル賞をもらう』とおだてていたが、自分ははるかに遠い話であると思っていた」。12月の授賞式には「写真ぐらいは持って行きたいね。いい写真があるんですよ」とほほ笑んだ。

 北里大が用意した迎えの車に乗り込む前、いつも財布の中に入れている土の採取用ポリ袋と写真を報道陣に見せた。写真は、妻と長女が和服姿で写っており、「お守り」として持ち歩いているという。

 午前11時半過ぎ、大村さんは東京都港区の北里生命科学研究所に到着した。入り口で学生や教職員らに拍手で出迎えを受けると、笑顔で一礼し、所内に入って行った。(石塚広志)