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 全国的に急増している外国人観光客。九州各地でも集客に躍起になっている。なかでも佐賀県は、タイの映画のロケ誘致に成功したことから現地で大ブレーク。都会の観光スポットではあまり経験できない「日本らしさ」がうけているようだ。

「東京や大阪、京都はもうふつう」

 タイ語で願い事が書かれた絵馬が境内に並ぶ。佐賀県鹿島市の祐徳稲荷神社。参道の土産物店には、タイ語の案内の紙が目立つ。タイの大型連休にあたる今年4月、神社には1日約300人のタイ人が訪れた。今も連日、20~30人が訪れる盛況ぶりだ。

 家族5人連れでレンタカーで訪れたタイ人男性のエッカシャイ・ワーリンシリルックさん(34)は、インターネットの旅行情報サイトで佐賀の写真を見て関心を持ったという。「東京や大阪、京都はもうふつう。僕らは新しい体験がしたい。佐賀の静かなこの景色は素晴らしい」と満足げだ。

 観光庁の外国人延べ宿泊者数調査では昨年、佐賀県へのタイ人旅行客が前年比で4・5倍の1540人になった。6万6千人を超す福岡県と比べるとまだ少ないが、伸び率は九州各県の中で際立っている。今年は6月末までの半年で1480人が訪れ、とどまる様子はない。

 火付け役は、佐賀を舞台に撮影されたタイのドラマや映画だった。ロケを誘致したのは県フィルムコミッション。2013年にタイの観光ビザが免除されたのをきっかけに狙いを定めた。有名監督がロケ地を探していると知ると、イカ漁で知られる呼子漁港の写真を手に乗り込んだ。ひなびた風景を気に入った監督は撮影を即決した。

 昨年2月、佐賀で撮影された映画「タイムライン」がタイで封切られると、県の推計で動員数約28万人の話題作になった。ロケ地になった祐徳稲荷神社などが一躍、注目され、佐賀の認知度が高まった。

 その後もタイの国民的スターが主演するドラマのロケ地に佐賀が選ばれ、無料通信アプリ「LINE」のタイでの動画アプリ開始記念で、佐賀を舞台にしたドラマが配信された。

 撮影地は、山あいの農家や河川敷など、どこにでもありそうな場所だが、県フィルムコミッションの近野顕次さん(34)は「それがタイ人が抱く日本のイメージと重なったのでしょう」とみる。「スカイツリーも富士山もないけれど、日本の原風景は佐賀にある」とアピールしたという。

 今年1月にはタイで人気の新婚…

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