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 ノーベル物理学賞の受賞が決まった東京大宇宙線研究所長の梶田隆章さん(56)が8日、アフリカ北西岸沖の大西洋にあるカナリア諸島(スペイン領)へ向かう。研究所が参加する国際研究グループが建設する巨大望遠鏡の着工式に出席するためだ。宇宙を飛び交う宇宙線の起源やブラックホールの謎に迫ることが期待されている。

 式典は現地時間9日にあり、スペイン国王も出席する予定。ラ・パルマ島の標高2200メートルの場所に、世界最大級となる23メートルの大口径望遠鏡を建設する。

 望遠鏡は「チェレンコフ・テレスコープ・アレイ(CTA)」。宇宙から届くガンマ線が地球の大気にぶつかって出す「チェレンコフ光」を観測する。北半球と南半球に大口径を4基ずつ、中口径(12メートル)、小口径(4・3メートル)と合わせて計118基の反射望遠鏡を設置し、一体の望遠鏡として利用する。

 宇宙で起こる大爆発や巨大ブラックホールが放つ、エネルギーの高いガンマ線を観測できるのが特徴で、日米欧を中心に世界約30カ国が参加、2020年ごろまでに全望遠鏡を稼働させる計画だ。建設はカナリア諸島が最初で、日本のチームが中核を担うという。(奥村輝)