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 東日本大震災の津波で園児8人が犠牲になった宮城県山元町の私立ふじ幼稚園で、園児6人の遺族12人が園側に計約2億5千万円の損害賠償を求めた訴訟は13日、仙台地裁(高宮健二裁判長)で和解した。園側の法的責任は認めず、運営法人が遺族1人につき解決金150万円を支払う。

 和解条項には、運営法人と教職員が、亡くなった園児に哀悼の意を表し、災害への防災体制と情報収集の必要性を認識する▽防災意識の向上と防災マニュアルの充実に努める、ことなどが盛り込まれた。

 長女の萌依(めい)ちゃん(当時6)を失った木村康文さん(40)は「裁判で園の災害へのリスク管理体制を問いたかったのに、津波を予測できたかどうかが争点となり、限界を感じた」と和解した理由を語った。

 訴状によると、2011年3月11日の地震発生後、園児は大型バスと小型バスに乗って園内で待機していたが、2台とも津波に襲われ、園児6人が水死や衰弱死した。遺族は、園側に園児を守る安全配慮義務違反があったとして、13年4月に提訴していた。(桑原紀彦)