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 メガバンクの元幹部が顧客から億単位の金をだまし取った巨額詐欺事件。被告の人生はいつ狂い始めたのか。

 8月3日、東京地裁の422号法廷。証言台の前に、みずほ銀行元幹部の及川幹雄被告(52)はいた。「このようなことをして本当に申し訳ありません」。ワイシャツ姿で眼鏡をかけた横顔には、まじめな銀行員の面影が残る。

 起訴内容は、同銀行審査役だった2011~12年、顧客の資産家に架空の投資話を持ちかけ、約2億1500万円をだまし取ったというもの。被告は、ほかの顧客からも、同じような手口で多額の金をだまし取ったとして、損害賠償訴訟を起こされている。関係者によると、集めた金は数十億円にのぼるという。

 被告は、東京都内の中堅大学を卒業した後の1987年、当時の第一勧業銀行(現みずほ銀行)に入行。2005年には、東京都江東区にある東陽町支店の支店長になった。法廷での被告人質問で「同期の中では早いほうだった」と振り返った。

 その代償は大きかった。

 被告「出世するために人脈を作ろうと、身の丈以上の資金を使った」

 取引先との飲食、つきあいのための保険の加入――。高級店での飲食に1日30万円を使うこともあったという。

 「出身大学のブランドでは同期に勝てないが、成り上がりたいという気持ちがあった」。逮捕後の調べで被告はこう供述している。

 しかし、妻から受け取る小遣いは月5万円。出世のたびに小遣いをあげてもらおうと思ったが、言い出せなかった。支店長になる数年前から、まかないきれない出費は、カードローンなどで借り入れるように。多重債務となり、借金はいつしか数千万円にふくれ上がった。

 弁護人「多重債務が銀行にばれるとどうなるのか」

 被告「生活指導を受け、左遷されるなどします」

 弁護人「弁護士などに相談はし…

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