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 作家の太宰治(1909~48)が戦前に暮らした東京都杉並区の下宿「碧雲(へきうん)荘」が、区の複合施設の整備に伴い、来春までに取り壊される可能性が高まっている。太宰は青森県から上京後に転居を重ねたが、居住先で当時のまま残っている建物はほとんどない。地元住民らは「文学的遺構として残して欲しい」と保存を呼びかけている。

20代の時、7カ月間暮らす

 「碧雲荘」(杉並区天沼3丁目)は、JR中央線の荻窪駅から北へ徒歩約10分の住宅街にある。昭和初期に建てられた木造2階建ての日本家屋だ。1階は所有者の自宅、2階の5部屋は下宿として使われていた。

 地元住民らが昨年末につくった「荻窪の歴史文化を育てる会」によると、太宰は20代だった36年11月から約7カ月間、2階の8畳間で暮らした。代表作「人間失格」の原型とされる小説「HUMAN LOST」などを執筆したという。

 《あかつき、小用に立って、アパートの便所の金網(かなあみ)張られた四角い窓から、富士が見えた。小さく、まっ白で、左のほうにちょっと傾いて、あの富士を忘れない》(岩波文庫から)。小説「富嶽百景」では、2階から眺めた富士山を描写している。

 建物を所有する田中利枝子さん…

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