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 昨年度の対応件数が9万件近くに達した児童虐待。愛知県大府市にある「あいち小児保健医療総合センター」心療科病棟には、虐待の後遺症に苦しむ子どもたちが入院している。この全国でも珍しい病棟に、記者が2年前から通い、子どもたちが心に受けた深い傷と向き合う姿を追った。

 あいち小児保健医療総合センターは、小高い丘の上に立つ。心療科病棟は3階。ガラス戸を開けると、壁にはキツネやチョウチョ、菜の花などの絵がパステル調で描かれている。中央の吹き抜けからは暖かい日差しが差し込んだ。

 大部屋の引き戸を開け、中学生の男の子が出てきた。

 「勉強させられてる」

 不満げな様子で言うと、「殺す」とつぶやきながら部屋に戻った。鋭い目つきで人を寄せ付けない雰囲気を漂わせた。

 小さい頃、母親の恋人から虐待を受け、自身も家庭や学校で暴力を振るうようになった。入退院を繰り返し、暴力は少しずつ減ってきたが、まだ、自分の感情を抑えきれない。

 数時間後、看護師に連れられ、泣きながら「ムーン」と呼ばれる10畳ほどの個室に入っていった。別名コントロールルーム。思い切り叫んだり、クッションをたたいたりできる部屋だ。

 部屋から怒鳴り声が響く。20…

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