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 40年近くにわたり四国電力伊方原発とともに歩んできた愛媛県伊方町。山下和彦町長が22日、3号機の再稼働を容認した。「町民の声を聞いて回ったが、不安は耳にしていない」。山下町長はそう主張するが、原発が動き出すことへの不安や懸念は、周辺自治体や県境を越えて広がっている。

「あれだけの施設もったいない」との声

 「苦渋の決断。再稼働はやむを得ない」。県庁で中村時広知事に再稼働への同意を伝えた後、伊方町の山下町長は報道陣の質問に答えた。伊方原発について「歴史があり、町民になじんでいる」とも述べた。

 山下町長によると、2012年1月に原発が3基とも止まった当初は町の活気が鈍り、民宿などからは不安の声が上がった。町民から「あれだけの施設を使わないのはもったいない」との声も多く聞いたという。

 また、同意判断の理由として町内の各種団体の代表者らでつくる委員会や町議会から一定の理解を得たことを挙げた。経済産業省と四国電力に出していた安全性の確保などを求める要請書についても、21日に「納得できる回答」(山下町長)があり、最終判断に至ったとした。避難計画への住民の不安については「各地域に出向いてしっかり説明している」と強調した。

 山下町長は町職員出身。06年4月に初当選し、昨年4月に3選を果たした。昨年の選挙戦では原発再稼働は大きな争点にならなかったが、当選後の報道機関の取材には「風力や太陽光による発電(量)も限られ、基幹となる電源の確保には原発が必要だ」と主張していた。

県境越え、反対の声広がる

 だが、周辺住民らには不安や反対が残り、その「温度差」が浮き出ている。

 伊方原発から30キロ圏の西予、宇和島の両市は8月、原発の安全対策に関する説明会を開いた際、参加者らに再稼働への賛否を聞いた。伊方町の対岸の西予市は90人にアンケートし、回答者59人のうち「どちらかと言うと反対」「反対」が約63%に上った。宇和島市でも92人にアンケート(回答者43人)。「どちらかと言うと」を含め反対が51%だった。両市長は再稼働への賛否を示しておらず、四国電力と安全協定を結んでいる県と伊方町に判断を一任する姿勢を示している。

 ただ、伊方町に隣接する八幡浜…

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