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 難しい研究論文に、あなたの名前が載るかも――。研究費の工面に悩む若手研究者たちが、ネット上で出資を募る「クラウドファンディング」がじわりと広がっている。見返りは論文への名前掲載や、オリジナルぬいぐるみなど工夫を凝らす。大学も、研究と社会をつなぐ仕掛けとして期待する。

 「昔から魚が好きで、今回は面白い魚の研究をしたい」。京都大再生医科学研究所の飯田敦夫助教(38)は9月から、ネットの動画を使い、卵ではなく赤ちゃんを産む不思議な魚「ハイランドカープ」の母体内で何が起きているかを調べる研究費として、試薬代など60万円の出資を募っている。

 出資を募る説明をしているサイトは、昨年4月に開設されたアカデミスト(https://academist-cf.com/別ウインドウで開きます)。出資対象を学術系にしぼったクラウドファンディングだ。一定期間に目標金額以上が集まれば「成功」として資金獲得、達しなければ「失敗」として、研究者には1円も入らず、支援者に返金される。出資金額は500円からできるものもある。

 国の科学研究費補助金(科研費)といった従来の研究資金は、専門家が研究内容を審査するのに対し、クラウドファンディングでは、専門知識をもたない一般の人たちがお金を出すかどうかを決める。研究のわかりやすさや、お金の使い道の明確さが成功の肝だ。

 支援者への見返りは、魚をプリントしたTシャツやぬいぐるみ、論文の謝辞に名前を掲載することなどだ。飯田さんは「動画ではなるべく専門用語を使わず、母に話すような言葉を心がけた」と話す。飯田さんの研究の目標達成率は、残り約30日の段階で約15%。「ツイッターなども使って研究内容を広め、出資につなげたい」

 茨城大の岡西政典助教(32)は、アカデミストの開設時、ほとんど研究がされていない謎の深海生物「テヅルモヅル」のDNA解析などの資金を募り、目標の40万円を上回る約60万円を集めた。「新しい試みで失敗するかと思っていたので驚いた」と振り返る。

 資金を募った京都大のポストド…

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