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 愛媛県の中村時広知事は26日、四国電力伊方原発3号機(同県伊方町)の再稼働への同意を表明した。これで地元同意手続きは完了となり、今後は原子力規制委員会による認可手続きや設備の使用前検査を経て、早ければ今冬以降に再稼働する見通し。原発の新規制基準ができて以降、地元同意は九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)に次いで2例目。

 中村知事はこの日、松山市の愛媛県庁で、四電の佐伯勇人社長と面会。中村知事は「非常に重い責任を伴う判断だ」と述べ、「国の考え方、四国電力の取り組み姿勢、地元の議論を総合的に判断した」と、再稼働に同意する意思を伝えた。

 そのうえで、▽異常通報連絡の徹底や地元住民への真摯(しんし)な説明の継続▽県や市町が行う原子力防災対策への支援――など9項目を要請した。

 中村知事はその後、記者会見し、安全対策について県独自に四電に求めてきたことなどを解説。再稼働への同意を決断した理由に理解を求めた。

 22日には山下和彦町長が中村知事に同意の意思を伝えていた。中村知事は26日午後に上京し、林幹雄経済産業相に同意の意思を伝える。

 伊方原発の防災重点区域となる半径30キロ圏は、山口県上関(かみのせき)町の離島・八島(やしま)の一部も含まれるが、同意手続きには関わらなかった。30キロ圏で反対を表明する県内の自治体もなく、川内1、2号機のケースと同様、四電と安全協定を結ぶ原発立地自治体の伊方町と県のみの判断となった。規制委が7月、原発の新規制基準を満たすとして四電の安全対策の基本方針を許可してから、約3カ月のスピード同意となった。

 1994年12月に営業運転を始めた伊方3号機は、東京電力福島第一原発とは異なり、再稼働した川内1、2号機や、手続きが進む関西電力高浜原発3、4号機などと同じ加圧水型炉(PWR)の原発だ。

 2010年3月から原発の使用済み燃料から取り出したプルトニウムを混ぜた核燃料を使うプルサーマル発電をしていたが、11年4月に定期検査で停止した。今回の知事同意で、福島第一原発事故後、プルサーマル運転を地元自治体が初めて認めたことになる。

 今後の手続きは、規制委による審査が残る。現在は設備の詳しい設計などを記した「工事計画」や、運転時や事故時の対応の手順などを定めた「保安規定」の審査が進んでいる。これらが認められた後、設備の「使用前検査」を受け、再稼働の手続きは最終段階を迎える。

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