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 千葉県の老人ホームで2013年、認知症の男性(当時86)がベランダから転落死し、遺族が運営会社に約3400万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしていたことがわかった。遺族側は「必要な対策がとられていなかった」と主張。施設側は「過失はなかった」と争っている。

 男性が転落死したのは「メッセージ」(岡山市)が運営する介護付き有料老人ホーム。同社は、高齢者3人が昨年11~12月に相次いで転落死した川崎市の老人ホームを運営する会社の親会社。提訴は昨年2月。

 訴状などによると、男性は13年5月、4階の個室に入所。家族が「ベランダに出られないように」と要望したため、施設側は網戸を粘着テープで固定した。同年9月に複数回、男性が網戸の破れ目からベランダに出たため、家族はさらに対応を要望したが、同月23日に男性は転落し、約1カ月後に死亡した。

 訴訟で遺族側は「危険性を把握していたのに、網戸の破れ目を放置するなど対策を怠った」と主張。同社は取材に対し、事故があったことは認めたうえで、「事実関係の一部について、ご遺族の主張と異なる部分があり、弊社の考えは裁判の中で主張しています」と話している。

 同社をめぐっては、大阪府豊中市の施設で職員による虐待も発覚し、厚生労働省が立ち入り検査に入った。