日本とブラジルの外交関係樹立120周年の記念行事などに出席する秋篠宮ご夫妻は28日、サンパウロに到着した。11月10日までの日程でブラジリアやリオデジャネイロなど10都市を回る。秋篠宮さまは日本人の移住80周年の1988年以来2回目のブラジル訪問で、紀子さまは初めて。

 ご夫妻は28日午後、イビラプエラ公園を訪問。開拓移住者を供養する「開拓先没者慰霊碑」に供花をし、一礼した。公園はブラジル人の憩いの場で、地元の小中学生など多くの日系人が両国の小旗を手に出迎えた。

 28日夕方には、文化福祉協会ビルで、日系人による歓迎行事に出席。秋篠宮さまは「若い世代の皆さまがこれからも両国の友好の懸け橋として活躍されることを心から願っております」と述べた。

 日本とブラジルが修好通商航海条約を結んだのは1895年。外交樹立から120年の節目にあたる今年はブラジル各地で様々な記念行事が催され、その数は1年間で約450に上る。

 2月にはサンパウロのカーニバルで、青森県五所川原市から贈られた「立佞武多(たちねぷた)」の山車がパレード。9月にはサンパウロで長野市の花火師らがブラジル製花火4500発を打ち上げ、約1万人が集まった。12月にはルセフ大統領の訪日も予定される。

 なかでも、秋篠宮ご夫妻のブラジル訪問は最大のイベント。160万人以上の日系社会があるブラジルでは、高齢化した1世を中心に皇室人気は現在も根強い。訪問先には地元メディアも多数駆けつけ、関心の高さをうかがわせた。

 日系社会では5世や6世が誕生し、日本語を知らない世代も増え続けている。だが、日系社会の代表的な団体・ブラジル日本文化福祉協会の呉屋春美会長は「皇室のご訪問で、若い世代も含め日系人が一つになったと感じる」と語った。(サンパウロ=島康彦、田村剛)