ブラジルを訪問中の秋篠宮ご夫妻は29日午前(日本時間同日夜)、サンパウロ郊外にある日系老人ホーム「憩(いこい)の園(その)」を訪れ、日系人のお年寄りと触れ合った。

 同園の設立はブラジルへの移民50周年にあたる1958年。日本語しか話せず、身寄りのない高齢の移民者たちを受け入れてきた。71人の在園者中、50人が日系1世、21人が2世で大半が85歳以上という。

 秋篠宮ご夫妻はお年寄りたちの拍手で迎えられた後、二手に分かれて一人ひとりに声をかけてまわった。秋篠宮さまはしゃがんで車椅子の男性と懇談。男性から「日本から来たの?」と尋ねられ、笑顔で握手を交わした。東京都出身の日系1世の森井園子さん(89)は紀子さまに花束を渡すと、感極まった表情で目頭を押さえていた。

 同園によると、懇談を終えたお年寄りはとても喜んでいた様子で、笑顔が増えた。ご夫妻は同園側に「どうぞこれからも在園者のみなさまをよろしくお願いします」と伝え、日本の童話や紀子さまが翻訳した絵本を贈ったという。(サンパウロ=島康彦