[PR]

 1、2の両日に行う日中韓首脳会談と日韓首脳会談の日程をめぐり、外交戦が繰り広げられた。議長国の韓国が中国の要求に応じたため、日本は変更に振り回され、希望した昼食会も退けられる憂き目に遭った。

 複数の日韓関係筋によれば、韓国が9月に示した当初案は二国間の行事も含めて2日間で、「11月1日午前に日中韓首脳会談、10月31日午後と11月1日午後に二国間協議」だった。日本側はこれを受け、安倍晋三首相が11月1日に日帰りで訪韓する案も検討した。

 ところが、中国が「李克強(リーコーチアン)首相は公式訪問であり、31日はすべて中韓協議に割いてほしい」と要求。韓国が応じ、中韓首脳は31日夜に晩餐(ばんさん)会も行うことになった。首脳会談は日中韓が1日午後、日韓が2日午前に繰り延べになった。

 日本政府はこの案を受け入れる代わりに、2日昼に日韓首脳の昼食会を開くよう求めた。ぎくしゃくする両国関係に配慮し、専門家も加えた形を提案したが、韓国は10月25日、日韓首脳会談を行う最終決断を連絡する際、「時間の制約」で昼食会は不可能と伝えた。

 日本は翌26日、この案の受け入れを伝えたが、韓国が一足先に日中韓会議開催と「2日の日韓会談を提案中」という発表に踏み切った。日本ははしごを外された格好になり、菅義偉官房長官が27日の記者会見で、韓国の提案を「承知していない」と述べ、間接的に不快感を伝える事態になった。

 韓国側が昼食会を避けたのは、懸案の慰安婦問題などで進展が期待できないなか、国内向けに強硬姿勢を示す必要があったためとみられる。朴槿恵(パククネ)大統領が中国に急接近しており、外交当局が中国を重視せざるを得ない事情もあるようだ。(ソウル=牧野愛博)