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 世界各地の膨大な観測記録(ビッグデータ)をもとにした日本の天気予報が、世界で活躍している。異常気象が農作物に及ぼす影響が深刻化するなか、アジア諸国を中心に世界40カ国以上に普及。分析するコンピューターの進歩などで、予報の精度も年々向上している。

 「まず、低気圧や高気圧を発達させる兆候を示すデータを見つけてください」

 17日、東京・大手町の気象庁。アジア各国の気象予報官らが、日本の職員から1カ月先の天気予報を行う際の注意点の説明を受けていた。1カ月予報では、高気圧や低気圧など規模の大きい現象から、気候の変化を捉えることが重要になるからだ。

 8回目を迎えた今年の研修には、パキスタンやミャンマーなど、アジアの15の国と地域から15人が参加し、20日まで続く。ベトナム水文気象予測センターのリ・ハさん(35)は「自国の1カ月予報は過去の統計を参考に作成する。日本のように精度の高い予報を農業に役立てたい」と話す。

 気象庁が各国に無償で提供しているのが「数値予報」。地球全体を2~20キロの格子状に区切り、各地点での気温や気圧などの膨大な観測データをスーパーコンピューターで計算。高気圧や低気圧、前線の動きなど、今後の天気の移り変わりを予測する基礎データにあたる数値だ。

 気象庁はこのデータを目的に応じたソフトで解析し、翌日や数カ月先の天気予報に活用。各国は数値予報の一つで20キロ範囲で区切った「全球モデル」のデータ提供を受けて、1カ月先の天気などを予測する。

 予報の精度は、観測データの多さやスパコンの計算能力に左右される。米英などの先進国もそれぞれ開発し、世界各国に提供するとともに精度を競っている。気象庁は2007年ごろから外国への提供を開始。09年には世界気象機関からアジアの気象業務で指導的立場に指名され、各国が数値予報を使って正確な予報ができるように研修を開くようになった。アジア以外にも、アフリカのケニアやリビア、オセアニアのフィジーにも提供する。

 気象庁異常気象情報センターの大野木和敏所長は「日本のモデルが世界で活用されれば、不具合を改良する機会も増え、結果的に日本の予報精度も上がっていく」と話す。

■的中率、年…

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