「髪結い伊三次捕物余話」シリーズなどの時代小説で知られる作家の宇江佐真理(うえざ・まり、本名伊藤香〈いとう・かおる〉)さんが7日、乳がんのため北海道函館市の病院で死去した。66歳だった。通夜は9日午後6時30分、葬儀は10日午前11時から同市田家町5の29の赤坂中央斎場で営まれる。喪主は夫伊藤仁司(ひとし)さん。

 95年、「幻の声」でオール読物新人賞を受けてデビュー。これが「髪結い伊三次」シリーズの始まりとなり、テレビドラマ化もされた。00年に「深川恋物語」で吉川英治文学新人賞。ほかに「余寒の雪」「神田堀八つ下がり」など。庶民へのあたたかな目線が魅力の時代小説を紡ぎ出し、直木賞には6回候補になっている。今年初めには乳がんの闘病記を「文芸春秋」に発表した。朝日新聞で連載小説を準備中だった。