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 韓国からのフェリーで金の延べ板約20キロを密輸し、外国貨物を輸入する際に支払う消費税を脱税しようとしたとして、門司税関下関税関支署(山口県下関市)は9日、高松市のトラック運転手山下敬也(たかや)容疑者(52)を関税法違反(無許可輸入の未遂)と消費税法違反などの疑いで山口地検下関支部に告発し、発表した。金の密輸の摘発例で、船を使うケースは珍しいという。

 税関支署や門司海上保安部によると、山下容疑者は10月21日、下関市から活魚運搬トラックに乗って関釜フェリー「星希(ソンヒ)」で釜山へ渡航。活魚を下ろして帰国する際、重さ約1キロの金の延べ板約20個を運転台と活魚水槽の間に隠し、密輸しようとした疑いがある。下関港に着いた22日、税関支署がトラックを検査し、延べ板を発見。税関支署の通報で、同海保に関税法違反容疑で緊急逮捕されていた。

 延べ板は純金で価格は計約9千万円、課税額は約720万円。国内の貴金属店は消費税を上乗せした価格で買い取るといい、山下容疑者は金を転売し、密輸によって支払いを逃れた消費税分の利益を得ようとしたとみている。財務省の統計によると、今年6月までの1年間で、金の密輸件数、消費税の脱税額は過去最高を記録している。(佐々木康之)