海辺に自由に立ち入り、釣りや散策を楽しむ「入浜権」の運動を推し進めた髙﨑裕士(たかさき・ひろし)さんが8日、間質性肺炎で死去した。84歳だった。葬儀は近親者で営まれた。喪主は妻の陽子(ようこ)さん。

 1960年代、謡曲「高砂」で知られる兵庫県高砂市の臨海部で工場進出が進み、高砂港でポリ塩化ビフェニール(PCB)などによる汚染が問題となる中、住民団体を結成。75年、入浜権宣言を起草した。入浜権運動推進全国連絡会議の代表を務めた。

 「古来、海は万民のものであり」で始まる宣言は、同年に東京であった公害反対住民運動の全国集会で採択。海岸の埋め立てなどに反対する住民運動を支える理念になった。

 今年2月に高砂市で宣言40年の記念集会を開催。運動の経験の次世代継承に尽力した。