天皇陛下の弟、常陸宮さまが28日、80歳の傘寿を迎えた。宮内庁によると、足が不自由なため車椅子を利用しながら公務に取り組んでいる。式典でお言葉を述べるため、「生麦生米生卵」などの早口言葉やボイストレーニングに毎日励み、妻・華子さま(75)と都内や近県の公園を散策したり、野鳥を観察したりして過ごしている。

 常陸宮さまは40年以上にわたり、がんの研究を続け、研究者の間で高く評価されている。1969年から、がん研究会がん研究所の客員研究員として、主に魚やカエルといった動物のがんの病理学を研究。金魚の赤い色素細胞のがんを発見するなどの功績を上げ、米ジョージ・ワシントン大学やミネソタ大学から名誉学位を受けた。

 研究会の名誉総裁となった今も週に3回訪問する。研究者らの輪に加わり、食事を共にするなどして交流を深めているという。研究会の菅野晴夫・特別顧問は「殿下は博識で話題が豊富。後輩の研究者から慕われ、専門的な質問にも気軽に応じておられる」と話している。(島康彦、伊藤和也)