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 130人が死亡したパリの同時多発テロの発生から1週間を迎えた20日夜(日本時間21日未明)、多くの人が亡くなったコンサートホール「ルバタクラン」や現場近くのレピュブリック(共和国)広場などには、犠牲者を悼む人々が集まった。「テロは怖くない」。口々にそう話し、日常を取り戻そうとする市民。ただ、不安が暮らしに深い影を落とす。

 1週間前のテロの最初の発生時刻である午後9時20分ごろ。ルバタクラン前ではピアノの音に合わせ、人々が手拍子を始めた。しばらくすると、仏国歌「ラ・マルセイエーズ」の大合唱に。ビール片手に歌う人もいた。

 キャンドルを手にした高校教師のリュック・アミエシュさん(65)が「怖くないぞ」と叫ぶと、居合わせた人々は拍手で応じた。アミエシュさんは「コンサートだって、カフェにだって行くんだ。フランスは強い。そう思って、ここに来た」と話した。

 だが週末を楽しむ人たちを狙ったテロは、市民生活に影響を広げている。

 AFP通信によると、パリのコンサートホールや劇場の経営者らのグループの集計で、13日の同時多発テロ後のチケットの売り上げは、例年の同じ時期に比べて8割減。購入済みチケットの転売サイトには、「テロが不安で子どもが行きたくないと言い出した」などの理由で、多くのチケットが売りに出されている。

 大学生エレン・ランフォールさん(20)は、レピュブリック広場で花を手向けていた。はじめはルバタクランに行こうと思っていた。犠牲者に、ロックを楽しむ自分と同世代の若者が多かったからだ。でも足が止まってしまったという。「怖いわけじゃない。でも、行けなかった」(パリ=高久潤

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