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 アメリカンフットボールの社会人Xリーグは29日、上位4チームによる決勝トーナメント(T)準決勝が始まる。5勝2敗のオービック(総合4位)は、7戦無敗の富士通(同1位)と2年連続で準決勝で対戦。昨季は富士通がオービックの5連覇を阻み、そのまま日本一まで駆け上がった。今度はオービックが雪辱を狙う。

 借りを返す絶好の機会到来に、選手たちの鼻息は荒い。主将のDB砂川(いさがわ)敬三郎(24)は「チームは一つにまとまってきた。自信を持ってフィールドに立てる」と手応えを語る。

 ベテランの奮闘ぶりが印象深かったチームは今季、改革に踏み切った。2012年以降に加入した4年目以下の選手が67人中39人。大橋誠ヘッドコーチ(50)は「若い世代がエンジンにならないといけない」と、若手主体のチーム作りに着手した。主将を8年間務めた37歳のLB古庄直樹から24歳の砂川に代え、攻守のコーディネーターを含めた6部門でコーチも入れ替えた。

 開幕を迎えると、攻守で細かいミスが目立つ。戦術ではコーチの考えを選手が完全に遂行できない。第1ステージは、富士通相手に7―41で大敗するなど3勝2敗。第2ステージで2勝を積み上げたが、他チームの成績によっては敗退する窮地にも立たされた。

 勝つにはミスを減らし、できることに集中するしかない。新しいパス攻撃など「コーチの思う半分もできていない」と反省する司令塔のQB菅原俊(29)は、選手の連係に力を注いだ。それまでは時間的余裕がなく、関わるポジションごとに分けてパス攻撃、ラン攻撃と話し合うことが多かったが、「(ボールを持って走る)RBと(パスを受ける)WRが話し合うなど、パスとランを超えてコミュニケーションをとった」。戦術理解とプレーの精度が高まり、運も転がり込んで決勝T進出を決めた。

 手にした富士通への再挑戦権。大橋ヘッドコーチは言う。「1シーズンで同じ相手に2回負けることは許されない。みんな、その思いは(強く)ある」(遠田寛生)

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