【動画】高野山がプレハブ「本堂」 罷免した前住職の門前に=志村英司撮影
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 高野山真言宗の総本山金剛峯寺(和歌山県高野町)と2年近く対立している、八事山興正寺(やごとさんこうしょうじ、名古屋市昭和区)。別格本山の「尾張高野」とも呼ばれるこの寺の真向かいに、総本山は本堂としてプレハブの「興正寺連絡寺務所」を建てた。25日に執行部トップの添田隆昭宗務総長(68)が訪れ、落慶法要を行った。

 興正寺の住職は今年に入り添田氏に登記変更されたが、総本山に罷免(ひめん)された前住職が運営を続ける。法要では檀信徒(だんしんと)ら約100人が見守るなか、高野山の僧侶ら約20人が読経を上げ、総本山から預かる弘法大師尊像に入仏。「早期正常化を」とホラ貝を響かせた。

 添田氏は法要後の記者会見で、連絡寺務所について「正常化への橋頭堡(きょうとうほ)。現状を追認していないとアピールしたかった。一番目立つ場所でないと」と強調。道路を隔てた前住職側に動きはみられなかった。寺を明け渡すよう添田氏に提訴されており、「コメントは控える」としている。

 法要の間も紅葉の興正寺に参拝客が訪れていた。毎月参るという名古屋市の80代女性は「(前住職は)よくやっていると思うが、高野山あっての興正寺なので寺務所にもお参りしたい」と話した。(志村英司)