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 早稲田大学が、非常勤講師の契約上限を「5年」とした規定を撤回したことがわかった。撤回を求めていた労働組合と東京都労働委員会で和解した。短期契約を更新しながら働いてきた非常勤講師が雇い止めになる恐れがあったが、解消された。

 首都圏大学非常勤講師組合・早稲田ユニオンが25日に会見して明らかにした。和解は18日付。

 問題の発端は、労働契約法の「5年ルール」ができたことだ。有期契約で働く人でも、契約が繰り返し更新されて通算5年を超えた場合、無期契約への転換権が与えられるというもの。2013年4月に施行され、18年4月から順次権利が発生する。

 ところが、早大や大阪大など、非常勤講師との契約が無期になることを嫌う一部の大学では、「5年ルール」を免れるために、あらかじめ5年上限の規定をつくる動きがあった。早大は13年3月に5年上限の規定を新たにもうけた。反対する組合が大学を労働基準法違反で告訴するなど、対立が激しくなっていた。

 和解協定によると、14年3月31日以前から働いている非常勤講師は「5年上限」がなくなり、5年を超えて働くと無期契約への転換権が生まれる。組合によると、約3千人が対象になるという。ただし、14年4月以降に働き始めた講師は、10年の上限が残る。今後、組合は10年上限の撤回も求めていくという。早大の広報担当者は「現時点で包括的に合意できた事項について和解した。引き続き真摯(しんし)に対応していきたい」とコメントした。(編集委員・沢路毅彦)