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 かつて「村上ファンド」代表として知られた投資家の村上世彰(よしあき)氏(56)らが、株式相場を不正に操作した金融商品取引法違反(相場操縦)の疑いがあるとして、証券取引等監視委員会は25日、村上氏の関係先を捜索するなど強制調査に乗り出した。関係者への取材で分かった。

 関係者によると、村上氏らは保有する上場企業の株を市場で大量に売却するなどして、不正に株価を下げた疑いがもたれている。

 村上氏はシンガポールを拠点に活動しており、監視委が25日に捜索に入ったのは、都内にある関係者の自宅など。村上氏が関わる投資会社が入った東京都港区のビルでは同日夕、監視委の職員らが段ボール10箱あまりをワゴン車に運び込んだ。監視委は押収した資料を分析して解明を進める。

 村上氏は近年、「モノ言う株主」として再び存在感を示し始めていた。だが、ふたたび当局の調査対象となった。

 村上氏は東大法学部卒業後の1983年、通商産業省(現・経済産業省)に入省。99年に退職し、「M&Aコンサルティング」を設立。ファンド運営者に転身した。

 2000年1月、日本人初の敵対的株式公開買い付け(TOB)を不動産・電子部品会社「昭栄」に仕掛け、02年5月に婦人服メーカー「東京スタイル」の株主総会で大幅増配などを求めて経営陣と委任状獲得戦を展開。「モノ言う株主」として知られるようになった。

 03年7月にはニッポン放送の第2位株主になったことが表面化。05年9月に阪神電気鉄道の筆頭株主となったことも明らかになった。阪神はこれをきっかけに阪急ホールディングス(HD)と経営統合した。

 東京・六本木ヒルズを拠点とする「ヒルズ族」を代表する存在となったが、ニッポン放送株の取得を巡って06年にインサイダー取引疑惑が浮上。同社の買収を目指していた旧ライブドアが株を買い集める情報を入手し、自らも株を大量購入したとして同年6月、東京地検特捜部に証券取引法(現・金融商品取引法)違反の疑いで逮捕された。

 村上氏は逮捕直前に記者会見を開き、「金もうけ、悪いことですか」などと問いかけた。一方でインサイダー取引の容疑については「(情報を)聞いちゃったかと言われれば、聞いちゃった」と説明し、容疑を認めて謝罪した。

 だが、初公判では一転して無罪を主張。一審・東京地裁は懲役2年の実刑判決を言い渡した。二審・東京高裁が懲役2年執行猶予3年とし、11年6月に最高裁で確定した。

 その後は表舞台からは姿を消したが、近年、関連の投資会社などが日本企業の株を買い増している。

 例えば電子部品商社の黒田電気。昨年から買い始め、村上氏個人や投資会社で計約16%を保有し、事実上の筆頭株主になった。ゴルフ場運営会社のアコーディア・ゴルフ株も12年から旧「村上ファンド」関係者の会社が約10%購入し、現在は村上氏らとあわせて約19%を持っている。ほかにも半導体商社の三信電気、エクセル株を10%超、自動車部品メーカーのヨロズ株も8%超保有している。

 最近の買い増しで前面に出てい…

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