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 トルコ軍によるロシア軍機撃墜事件をめぐり、米国のケリー国務長官は25日、ロシアのラブロフ外相と電話で会談し、ロシア側にトルコとの対話による冷静な対応を促した。ロシア軍機撃墜後、米ロの外相が意見を交わしたのは初めて。

 米国務省によると、ケリー氏はラブロフ外相に対し、撃墜されたロシア軍のパイロットが死亡したことに哀悼の意を示す一方、ロシア、トルコ両国とも、シリアにおいて緊張を高めるような行動を避ける必要があると主張。軍事ではなく、外交的に解決することが重要だと強調した。

 一方ロシア外務省の発表によると、ラブロフ氏は、撃墜は米国とロシアによるシリア上空での安全確保についての合意の重大な違反だと指摘。米国には、トルコを含む米国主導の「有志連合」参加国に合意を順守させる責任があると主張した。

 米国はシリアでの過激派組織「イスラム国」(IS)掃討のため、トルコと共に反体制派を支援する一方、ロシアがIS掃討に加わることを基本的に歓迎している。ただ、ロシアとトルコの緊張が激化すれば、対IS掃討での足並みが乱れるほか、ロシアが反体制派への空爆をさらに強化し、事態を複雑化しかねない。このため、米国は事件の推移を見守りつつ、ロシア、トルコの両国に自制を促す立場をとっている。(ワシントン=佐藤武嗣、モスクワ=駒木明義

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