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 ベトナム国営紙トイチェは27日、南シナ海・南沙(スプラトリー)諸島の周辺海域で今月13日、ベトナムの輸送船が中国の艦船から「銃を向けられ、威嚇された」と報じた。輸送船船長の証言として報じた。発砲やけが人はなかった。

 報道によると、現場は米駆逐艦が10月27日に「航行の自由作戦」を実施した南沙・スビ礁の西約12カイリ。13日午前9時、ベトナム輸送船が自国が管理する灯台へ補給活動を行うため付近を航行したところ、所属不明の中国船1隻が近づき、立ち去った。その後2隻の中国海警局の巡視船が接近。午前11時には、人工島の方向から中国軍の艦船とみられる別の艦船が現れ、拡声機で中国語で警告した。さらに同11時半、10人以上の迷彩服の隊員が甲板に出て、輸送船に銃口を向けた。緊迫した状態が約2時間続いたのち、中国船は立ち去ったという。

 南沙諸島の周辺では、ベトナムの漁船や輸送船が中国船から妨害を受けることはたびたび報告されているが、銃を向けられたのは異例。ベトナム外務省のレ・ハイ・ビン報道官は同日、「力の行使や威嚇に激しく抗議する」とする声明を発表した。(ハノイ=佐々木学)