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 9人が亡くなった中央自動車道笹子トンネルの天井崩落事故から2日で3年。山梨県大月市の事故現場とトンネル出口付近の仮設テントでは、遺族や中日本高速道路の幹部ら計約65人が事故のあった午前8時3分に合わせて黙禱(もくとう)し、献花した。

 事故で犠牲になった中川達也さん(当時50)=同県甲斐市=の母キミ子さん(78)=東京都=も参列した。毎朝、ふもとに達也さんが眠る富士山に向かって、「達也、おはよう。富士山はもう初冠雪。冬が来るね」「厚い雲で富士山は見えないけど、今日もお父さんとがんばるからね」などと語りかける日々を過ごしてきた。

 これまで事故を思い出すのが怖くて、笹子トンネルを通るのを避けてきたが、1日に山梨に来る際は通った。心の中で達也さんに「ようやく来たよ」と声をかけた。涙が止まらなかった。

 今回の慰霊式を迎えるに当たって、思いを手記にまとめた。「事故から3年。今日で1096日になりますが、一日たりとも忘れたことはありません。長い時間がかかりましたが、やっと現場を直視することができるようになりました」とつづった。

 同県都留市内でも中日本高速主催の追悼慰霊式が営まれた。(北見英城)