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 手羽元と大根の煮物、手打ちうどんにおはぎ……。文教大健康栄養学部(茅ケ崎市)の学生たちが、約40種に上る「ハラール」レシピを考案した。宗教上の理由から豚肉やアルコールを口にできないイスラム教徒(ムスリム)でも、日本での食生活を楽しめるよう工夫されており、インターネット上で公開している。

 ハラールとは、「イスラム法で合法なこと」を指す。近年はムスリムの生活への理解が進み、豚肉やアルコールを避け、牛肉や鶏肉もイスラムの教えに沿って処理された分しか使わない、といったハラール食の取り組みが広がりつつある。2020年開催の東京五輪でも世界中から多くの観光客が訪れることから、注目を集めている。

ゼミで一人1品

 ハラール事業を進める株式会社「伝(つたう)」がハラールレシピのウェブサイト(http://www.halalrecipes.jp/別ウインドウで開きます)を立ち上げることになり、10月、ムスリムとの同居経験もある同学部の笠岡誠一教授に協力を依頼。笠岡教授のゼミで学ぶ3~4年生が一人1品ずつレシピを考えることになった。ハラールの概要や使えない食材などは、伝の稗田麻衣社長が事前に講義。日本の家庭料理を念頭に置いたレシピ作りをお願いした。

 出来上がった約40のレシピは日常的なおかずからデザートまで幅広い。「鰹(かつお)のガーリックステーキ」を考案した4年の中島菜つみさんは「日本のおいしい魚を使った料理にしようと思った。煮魚だと調理にアルコールを使うから、洋風にした」。4年の岩下明日香さんは素朴な「さつまいものお汁粉」。「手軽で安心して食べられる料理にした」という。

「日常の支援を」

 稗田さんは「レシピを通じてムスリムの日常を支援したい。日本人でも、ムスリムに料理を作ってあげる際などに利用してもらえれば」と話した。

 サイトは、11月25日に公開。それぞれの料理の材料と作り方のほか、目安の調理時間、カロリーを表示した。アルコール成分を厳しく制限したハラール認証取得済みのしょうゆなど、ムスリム向けの食材や調味料の選び方も解説している。「今月のおすすめ」「肉料理」といったカテゴリー別の検索もできる。

 現在は、稗田さんらが考案した分と合わせ、100以上のレシピを公開中。今後、さらに増やしていく予定という。(大西史晃)