[PR]

 「餃子(ギョーザ)の王将」社長射殺事件から19日で丸2年。大東隆行(おおひがしたかゆき)さん(当時72)が凶弾に倒れた現場で見つかった物証から、暴力団関係者の存在が浮上した。事件は企業トップを狙った「組織的なテロ」の様相が強まり、捜査は解明に向けて新たな局面に入った。

 2013年12月19日。小雨がぱらつく、夜明け前の住宅街。午前5時45分ごろ、京都市山科区の王将フードサービス本社の駐車場に、大東さんが自宅から運転してきた左ハンドルの黒い車が滑り込んだ。会社前の掃除が朝の日課だった。

 近くの防犯カメラが、隣の倉庫棟の通路から近寄る人影をとらえていた。その直後、大東さんは4発の銃弾を胸と腹に浴びて倒れる。数秒後、人影は再び通路の暗闇へ。オートバイのヘッドライトらしき光が突然輝き、東へ走り去った。

 事件直後、京都府警は何者かが潜んでいた通路で、たばこの吸い殻を採取。現場周辺には十数本が落ちていて、周辺の協力で大半は吸った人が分かった。だが、通路の吸い殻は特定できないまま時が過ぎた。

 事件4カ月後の昨年4月。府警は犯人の逃走方向へ聞き込みを重ね、北東約2キロのアパート駐輪場でオートバイを発見。右ハンドルから、銃の発射後に残る硝煙反応を検出した。

 すぐそばでもう1台、ナンバープレートを付け替えた不審なスクーターも見つかった。調べていくと、この2台のバイクは事件2カ月前のちょうど同じ日、府南部の城陽市の民家と、京都市伏見区の飲食店で相次ぎ盗まれたものだった。

 店は幹線道路沿いにある。その駐輪場を映す防犯カメラに、スクーターを盗む映像が残っていた。走ってきた九州方面ナンバーの車がそばに止まる。助手席から男が降りる。キーが付いたままのスクーターにまたがり、走り去った。

 2台の盗難バイク。車を運転する別の人物……。府警は「組織的な複数犯による計画的な犯行」の疑いを強め、防犯カメラの男に似た人物や車のナンバーを割り出した。その後の捜査で、九州に拠点を置く暴力団の存在が浮かんだ。

 今年になって府警は、不明だった吸い殻に付着した唾液(だえき)のDNA型を、この暴力団の関係者のものと照合。ぴたりと一致した。

 捜査幹部は「まさか、と。捜査本部の空気がガラッと変わった」。別の幹部も力を込める。「物証の少ない難事件。必ず犯人を追い詰めてみせる」

■勝ち組企業トップ…

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら