笠井哲也
通天閣を見上げる大阪・新世界が、「夜の街」へと変わりつつある。朝早くから日雇い労働者でにぎわい、その分、夜も早い。そんな街だったが、増える観光客や地元の若者の呼び込みを狙って深夜営業の店ができ始めた。夜の新世界へ、どうぞいらっしゃい。
平日の午後9時半、路地裏に会員制スナックの看板がひっそりとともる通天閣北側のエリア。シャッターを閉めた商店が並ぶ一角に、ひときわ明るい光を放つ1軒の店があった。
「おでんちょうだい」。のれんをくぐり、居酒屋「ミスター」に近所の人たちが集ってきた。店主の竹蔵幹二さん(42)を囲み、ゴルフ話に花を咲かせる。閉店時間は午後11時だが、午前2時ごろまで開けることもある。「新世界の夜が昔より明るくなった」と40代の男性客が言った。
竹蔵さんは地元・浪速区出身。以前は昼営業のラーメン店だった場所を借り、3月に開店した。「店を持つのが夢だった。知り合いもいるここならと思って」
半年以上たち、通天閣帰りや、近くのシェアハウスに泊まる外国人観光客がふらっと訪ねて来るようになった。英語と韓国語のメニューも用意する。「新たな交流ができてきた。夜でも明るく楽しい街やと、みんなに知ってほしい」
国内からの若者の姿も目立つよ…
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朝日新聞社会部