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 世界的指揮者のニコラウス・アーノンクールさんが5日、突然引退を表明した。86歳の誕生日の前日。病気のため指揮を交代したウィーン公演のプログラムに、聴衆への自筆メッセージを挟み込み、今後の演奏活動から退く意向を明らかにした。古楽奏法の大家で、とりわけモーツァルトやバッハの作品で数々の歴史的名演を残した。日本にも熱心なファンが多い。

 メッセージには「聴衆のみなさまへ。私の身体の力が及ばないため、今後の計画を断念いたします」「舞台上の私たちと、会場にいらっしゃるみなさまとの間には驚くべき深い関係が生まれました。私たちは幸せな発見共同体となったのです!」とあった。

 ベルリン生まれ。1953年、妻のアリスさんと古楽器楽団「ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス」を旗揚げし、昨今の古楽ブームの先駆けに。日本にも同楽団やウィーン・フィルハーモニー管弦楽団を率いて度々訪れた。来日公演は2010年が最後となった。(編集委員・吉田純子)

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アーノンクールさんの自筆メッセージ

親愛なる聴衆のみなさま。

 私の身体の力が及ばないため、今後の計画を断念いたします。いま、大きな思いが湧き起こってきます。舞台上の私たちと、会場にいらっしゃるみなさまとの間には驚くべき深い関係が生まれました。私たちは幸せな発見共同体となったのです! この先も、その多くが残り続けるでしょう。今年のチクルスは、今までと同じく、私の意志通りに行われますので、みなさまの変わらないご支援をお願いいたします。

ニコラウス・アーノンクール

(翻訳:蔵原順子)