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 寺院や工場が点在する東京の下町・清澄白河が「コーヒーの街」としてにぎわっている。焙煎(ばいせん)所を伴う本格的なカフェが急増。背景にあるのは、アートによる町おこしだ。もともと木材業者が多く、大型の焙煎機を置ける倉庫が多く残っていたことも後押しした。

 12月上旬の週末。地下鉄・清澄白河駅から東に800メートルほどの「ザ クリーム オブ ザ クロップ コーヒー清澄白河ロースター」は、店外まで行列ができていた。入店すると豆を煎った香ばしい匂いとともに、高さ約3メートルの焙煎機が姿を現す。

 仙台市から来た木村彩花さん(26)は「焙煎した場でコーヒーが飲めるなんて幸せ」。横浜市の男性(34)は「最先端のコーヒーと現代アートを一緒に楽しめる場所。また来たい」。

 お店は、2012年4月にオープン。建物はかつて木材倉庫だった。開店時からのスタッフ、矢沢政治(まさはる)さん(40)は「本格的な焙煎機を置ける天井の高い物件を探し、木材業が盛んだったこのエリアが浮かんだ」と話す。「美術館に加え、ギャラリーが増え、アート目的の観光客が見込める点もポイントだった」

 地元の深川資料館通り商店街協同組合によると、清澄白河の一帯は「木材の街」として栄えた木場に近く、江戸時代から木材の商いが盛んで、倉庫も多くあった。だが、大雨の際に木材が街に流れ出すことが懸念され、東京湾を埋め立てた新木場に業者が1970年代に移転。組合の分部登志弘理事長(77)は「周辺に電車の駅がなく、かつては『陸の孤島』と揶揄(やゆ)された」と振り返る。

 そんな中、95年に東京都現代美術館が開館。「アートで街を盛り上げられないか」と分部理事長は考えた。97年から毎年、商店街の各店舗でアート作品展を開催。00年に都営大江戸線、03年に東京メトロ半蔵門線の駅が開業したことも追い風になった。

 若手の芸術家が注目し始め、空き店舗に入るアートギャラリーが徐々に増加。現在、約20のギャラリーがあるという。分部理事長は「街が文化的色彩を帯び、アートと親和性の高いカフェが増えた」と話す。

 00年代初頭に数店しかなかったカフェはここ5年で増え、現在は約25店。うち5店は焙煎所を備えるカフェだ。国内最大級のカフェサイト「東京カフェマニア」主宰の川口葉子さんは「今までは代々木公園周辺が目立っていたが、いまは清澄白河が最も盛り上がっている。焙煎所がこれだけ集中している場所は他にはない」と話す。

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