[PR]

 福島第一原発で働いた都内の男性(35)がその実態を知ってもらうイベントを企画した。原発作業員に話を聞いて「原発労働者」を著した音楽家でエッセイストの寺尾紗穂さんも参加するシンポジウムを12日に新宿区で開く。

 男性は2012年1月から下請け会社で免震重要棟の作業員らの出入りを管理する業務をしていたが、会社から「仕事が取れなかった」として10カ月で解雇された。19・7ミリシーベルトを被曝(ひばく)した。

 国の放射線業務従事者の労災認定基準は白血病の場合、年5ミリシーベルト以上。事故後に累積で5ミリ以上浴びた作業員は2万人超だが、健康管理の対象は一部に限られている。政府が「緊急作業」と指定した期間(11年12月15日まで)以降に働き、仕事を終了した人は自分で健康管理をするしかない。

 今年10月には、緊急作業以降に働いた北九州市の元作業員が白血病で労災認定された。男性は「心配でも自分で健康管理するしかない。勤務中は残業代もきちんと払われなかった。不安定な雇用状況の中で働いている作業員の実態を知ってほしい」としている。

 午後2時から、新宿区西早稲田2丁目の早稲田奉仕園リバティホールで。寺尾さんが労働実態を語って歌うほか、男性と別の元作業員らによるパネル討論がある。参加費千円。主催は「被ばく労働を考えるネットワーク」。メール(info@hibakurodo.net)で申し込みが必要。(青木美希)