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 オウム真理教が1995年に起こした東京都庁郵便小包爆発事件で、殺人未遂幇助(ほうじょ)の罪に問われた元信徒・菊地直子被告(44)を無罪とした東京高裁の判決を不服として、東京高検は9日、最高裁に上告した。判決について、上告の要件となる判例違反があったと判断したとみられる。

 菊地被告は爆薬の原料となる薬品を運び、事件を手助けしたとして起訴された。一審・東京地裁の裁判員裁判は、殺傷に使われる危険性を認識していたと認定。殺人未遂幇助罪は有罪とし、懲役5年の判決を言い渡した。

 これに対し、11月27日の高裁判決は、被告が薬品について「直ちにテロの手段として用いられると想起することは困難」と指摘。一審判決で有罪の根拠の一つとされた教団元幹部の井上嘉浩死刑囚(45)の証言の信用性も否定し、被告が教団のテロ計画を知っていたとは言えないとした。