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 JR西日本は9日、ブラジルの主要都市を走る旅客鉄道事業に出資すると発表した。来年夏に五輪が開催されるリオデジャネイロなどの路線で安全運行を支援する。同社が海外の鉄道事業に出資するのは初めて。

 すでにブラジルの旅客鉄道事業に参画している三井物産の完全子会社の株式33・9%を取得する。この子会社は三井物産がブラジル企業と共同でつくった鉄道運営会社に40%出資している。JR西は出資額を非公表としているが、80億円程度とみられる。

 この旅客鉄道事業は、すでに運行しているリオデジャネイロの近郊鉄道(路線距離270キロ)のほか、今後開業を予定するサンパウロの地下鉄(同15・3キロ)やLRT(次世代型路面電車)の2路線がある。

 JR西はブラジル側の要望に応じて、遅れや事故を減らす安定性や安全性を高める運行管理、車両の保守点検といった技術支援を進めていく。出資することで、鉄道事業者としての経営ノウハウの支援もできるとしている。

 JR西の平野賀久執行役員は9日の記者会見で、「安全安定輸送の実現は経営的にも中長期的な視点が必要。出資と技術支援を組み合わせて、当社の強みを生かせる」と説明した。三井物産の池田徹・交通プロジェクト部長は「日本の鉄道システムは世界一で、貢献してもらえることは多い」と話した。

 同事業には官民ファンドも参画する。石井啓一国土交通相は9日、官民ファンド「海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)」が最大56億円出資することを認可した。(田幸香純)

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